願った理想が次々に叶えばこれほど楽なことはありません。しかし、世の中はそんなに甘くはありません。でも、願わなかった理想が叶うことは絶対にありませんから、その意味で、「願った理想だけが叶う」可能性があるといえます。
すると願いを叶えるやり方は簡単です。数打てば当たる方式でどんどん願いを掛ければいいのです。「ベンツが欲しい」「大作家になりたい」などなど。とにかく乱発しましょう。いずれそのうちの一つ二つが実現してきます。
でも、実際にはこの「願いの乱発」がなかなかできません。その理由は、「私にはこんな良いことは叶いっこない」と初めからあきらめていたり、「せっかく願っても、もし叶わなかったらガックリくるから私は本気では願わないことにしよう」と願うことに躊躇したりするからです。
また、もう一つの理由は、一つの願いを思いつくとその願いに固執してしまって他の願いをなかなか思い付かなくなるというのもあります。その欲に捕われて周りが見えなくなっている状態です。
ではどうすれば願いが乱発できるか。そのコツは、
@願って、
A棚上げして、
B忘れることです。
たとえば「ベンツが欲しい」と思ったら、その願望をあきらめたり、直ちに追いかけたりするのではなく、その「ベンツに乗りたい」という思いを棚上げして、忘れます。具体的には紙に書いて神棚などに上げておいてもいいでしょう。そして願ったこと自体を忘れてください。
忘れると良いことが起こります。欲が一つ目の前から消えた分、今の生活を生き生きと楽しむことができます。
すると、「ちょっと、海外に行く。すまんがベンツ預けるので自由に乗ってくれ」とバイト先の社長に頼まれたり、友達から「古いワープロをあげよう」とプレゼントが来たりします。「あれれ！？」と不思議な気分になると思います。
「確かにベンツに乗りたいは叶った！ うーん」、
「ワープロ？ 作家になるには、とにかく書けということかぁ！ うーん」
確かに願いが天に届いたのは間違いないと実感できるからです。
それはまるで宇宙に展開している世話好きな精霊たちが、願いを聞き入てくれたような感じです。その上、自分が考えるよりもっと効果的、実際的なサポートを送ってくれます。
でも、この精霊たちは気まぐれですからすべての願いを聞いてくれるわけではありませんし、そのとおりになるとも限りません。
たぶん、精霊たちが「おもしろい」と思うことの方が叶いやすい傾向があるようです。
精霊たちは愛に溢れていますから「愛」や「幸福」を増幅することは大好きです。
また、願ったことを自分でどうにかしようと思っている部分については、世話好きの精霊たちも手出しをしません。
「頑張っているな。ここは本人の成長や勉強のためしばらく静観しよう。で、精霊にしかできない所をそれとなく手助けしよう」
また、せっかく精霊たちがプレゼントをしても「ちぇっ、高級車を預かるなんて気が重いなぁ」と不平を言ったり「ふん、お下がりなんて」と、プレゼントだと気付かない場合は次からが来にくくなります。
受け取る人が喜んでくれないと精霊たちもやる気がなくなるからです。ですから継続的にプレゼントを欲しかったら、どんなことでもとにかく感謝することです。プレゼントが来たと気付いたら、すかさずC感謝。
この@ABCのサイクルは、また、さまざまな「欲」から自由になって毎日を楽しく暮らすコツでもあります。
（宝彩有菜）
| First-Rev. |
雑誌「理想世界」vol.671.「特集・家族に感謝してますか？」号 |
| Date |
1998/7 |
| Main-theme |
「願った理想を叶える方法」 |
| Sub-theme |
「願って、棚上げして、忘れる」のがコツ。 |
| Text Vol. |
words=1200 |
| Ref. No. |
(021) |
(C)All copyrights reserved Alina Hosai 2004.
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chapter （05）